チェンジ・リーダーの条件 P・F・ドラッカー
( )内は、ウィル株式会社 奥野 智洋の私見です。
PART2 マネジメントの課題
2章 われわれの事業は何か
M氏 「前回は、マネジメントの役割」
「果たすべき3つの役割」を検討した。
(Tマネ「じゃ、まずわれわれが腕を上げればいいのですか」
「という質問の続きです」
M氏「今回は、われわれの事業は何か。を考えてみよう。」
Tマネ「えっ、事業ですか」)
M氏「そう。企業の目的だ。企業の目的の定義はひとつしかない。それは、顧客を創造することである」
(Tマネ「それって、われわれマネジャーレベルが考えることなのですか」)
(M氏「じゃ、君の課の顧客は誰が創ってくれるのか?」
「黙っていても増えるわけじゃないだろ」
「勿論トップマネジメントも考えるが、このテーマは「SE,技術者へ マネジメントへの道」だからね」
Tマネ「うちの課の顧客は、うちの課と関係する営業が創っています。その顧客開拓にSEも結構時間をさいています」
M氏「だったら、自分のこととして考えよう。「顧客の創造」」
Tマネ「はい。分かりました」
M氏「では、顧客の創造のため何をしているのかな」
Tマネ「は?、これと言って。新規顧客の獲得は営業マタ−だとおもっていたので」
M氏「ドラッカーは次のように言っている」)
・企業の活動がそれ(顧客の欲求)を有効需要に変えるまでは、潜在的な欲求にすぎない
・企業とは何かを決めるのは、顧客である
・顧客が価値を認め、購入するものは製品(サービス)ではない。それは、製品やサービスが提供するもの、すなわち効用である
・企業の目的が顧客を創造することであるために、企業には基本的な機能が2つある。マーケティングとイノベーションである。
マーケティングの理想は、販売を不要にすることである。マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品やサービスを顧客に合わせ、おのずからうれるようにすることである
(M氏「君の意見は」
Tマネ「そうですね、顧客は営業の仕事。としていたので、システムを顧客に合わせるのが難しくなっているのでしょうか。つまり顧客を理解することは営業の仕事だとすることが、仕事を難しくしている」
M氏「よく言った」
「その前に、君たちの製品やサービスの効用は何か」
Tマネ「はい??」
M氏「顧客はなにを買っているのか」
Tマネ「え〜、このシステムですが」
M氏「分かった、で、その効用は。顧客に取っての価値は」
Tマネ「わかりません。
顧客について知らないので、分からないのでしょうか」
M氏「じゃ、もう少し考えてみよう」)
次回は、「顧客の効用=顧客にとっての価値」です。
できるだけ簡潔に、紹介していきたいと思います
次回もお付き合いください)